さて、前回の「準備編」で中途採用サイトに登録したあなたに、オファーは届いていますか? ここからが、次のステップです。
「自己分析を戦略的に行う」と言うのが、どう言うことかと言うと「自分の書いたレジュメ」の「市場価値を上げる」。と言うことです。つまり、これまで自分が「長所と思っていなくて書いていなかったこと」が長所だったり、「長所だと思って書いていたこと」が長所じゃなかったりするので、それを市場と「すり合わせ」します。
前段でも書きましたが、あなたの価値を決めるのは「市場」ですから、要は、あなたの価値を「市場に適応させる」ことを先ずは目指します。
具体的には、マネジメントスキル(人数)や、実務スキル、実績、ヒューマンスキル(言語)などのレジュメ(スキルシート)を、市場のニーズにあわせて書き換えていきます。
実際問題、この行為のBeforeとAfterでは「あなたが出来ること」には何の変化も生じてはいません。
しかし、一方で「企業から声がかかる、自分の魅せ方」と言うのは特徴が出てくると思います。もちろん、あなたが「こうありたい」と言うものと、企業の「こう言う人が欲しい」と言うのがマッチング出来るように調整して行きます。ここで、企業の求めるニーズだけに迎合して行くと、結局は「便利屋」になってしまいますから。
そうではなく「あなたが他の求職者と決定的に差別化できるポイント」を見つけ出し、それをスキルとして表現するのです。そして、それが市場にとって「価値があるもの」となっている状態にしていきます。
気をつけて欲しいのは「レジュメを書き換えて理想の自分を作ること」ではなく「レジュメを市場価値がある書き方に書き換えること」の方ですから「今あなたに無いスキルは書けない」と言うことです。そして、もしそれが致命的な問題だったとしたら、もしかしたらそのスキルをなんとしてでも身につける方法を探してもいいかもしれません。
▼自分に何のスキルもない時は?
まず、元々の話として、私が「管理職であることが望ましい」と言ったのを覚えていますか? そして、もしこれに該当するならば、その時点であなたには「出世に足る実務経験」と「人を育てた経験」がありませんか?
そもそも管理職になるポテンシャルがある人間に「何のスキルもない」と言うことは考えにくいです。
たとえば、実は、35歳以上の求人で求められるスキルは「マネジメントスキル」の方だったりします。部下を持ったことがある。お金(予算)の管理をしたことがある。など、普通の企業でいわゆる管理職が「あたりまえ」のようにこなしてきたことには十分な価値があるんですね。
このように戦略的自己分析とは「市場」を確認し、「自分と言う商材」の「ポジショニング」を決める行為をさします。これを行うことで「あなたが何者なのか?」を「スキル軸で明確にする」んですね。
それによって「客観的に見たとき自分」に出会えるはずです。
